淡路人形浄瑠璃って?
淡路人形浄瑠璃は500年の伝統を誇る国指定重要民俗文化財です。
代表的な説では、鎌倉時代、大阪から派遣された楽人たちが、淡路島の三原の地で舞楽などの神事を生業としていたが、その後西宮の戎神社に属するエビスカキから人形操りの技術を受け継いで始まったと言われています。
琉球から伝わった蛇皮線を改良した三味線と結びつき人形浄瑠璃は、ますます完成された芸能となっていきました。
今のような浄瑠璃と三味線にあわせて人形芝居をするようになったのは、江戸時代の初めごろだと言われています。
江戸時代の中期には、淡路人形座は44を数え、互いに技芸を競い、日本全国を巡業して回りました。
その巡業先で淡路人形を残し、伝えたため今でも全国に100カ所以上、人形浄瑠璃が継承されています。
その上淡路人形は、文楽と異なり野掛け舞台であったため、大きな動作、大きな人形と進化しました。
早変わり、道具返し、衣装山など独特な演出がある淡路人形浄瑠璃は伝統芸能であると同時に、世界に誇れる舞台芸術です。
2007年にはユネスコ・アジア文化センターの『コミュニティにおける無形文化遺産の優良事例コンテスト』に入賞しました。
人形遣いって?
淡路人形浄瑠璃では、頭(かしら)遣い・左手遣い・足遣いの3人で1つの人形を動かします。
左手遣い・足遣いはその名の通り、左手と足を遣いますが、頭遣いは頭の他に右手も動かします。
人形の重さは女の人形で数キロ、男(特に武士)の人形になると10キロ近くになるものもあります。
頭遣いはそれを左腕で持って遣います。
人形にはいろいろあり、1人で遣ったりするものもあります。
太夫って?
三味線に合わせて浄瑠璃を語る人を『太夫』と言います。
浄瑠璃は学校の歴史で習った近松門左衛門が有名ですね。
太棹三味線って?
太棹三味線は三味線の中でも最も大きい種類です。
津軽三味線も太棹ですが、義太夫に使われる三味線はまた違います。
三味線は、元は蛇の皮が使われていましたが、日本には大きな蛇がいない・・・
と言うことで犬や猫の皮が使われるようになりました。